運動をする日があっても、仕事や移動、動画を見る時間など、一日の多くを座って過ごすことがあります。厚生労働省の身体活動・運動ガイドは、個人差を踏まえて、今より少しでも多く動くことと、座りっぱなしが長くなりすぎないことを勧めています。
運動の時間と、生活の中の動きを分けて見る
身体活動には、計画して行う運動だけでなく、家事や通勤などに伴う生活活動も含まれます。まずは平日と休日を一日ずつ思い浮かべ、どの場面で長く座っているかを書き出してみましょう。運動をしていないことを責めるより、動きを入れられる場所を探すための整理です。
仕事、休養、障害や治療の状況によって、できる動きは異なります。一般向けの目安を、そのまま全員に課すノルマにはしないでください。持病や痛みがある場合、活動を制限されている場合は、取り入れられる動きについて担当の医療者に確認します。
長く座る場面を、具体的に見つける
机に向かう時間、食後にテレビを見る時間、乗り物に乗る時間など、座る場面には理由があります。中断しやすいものと難しいものを分けると、無理のない工夫を選びやすくなります。会議のたびに動くのが難しければ、会議と会議の間の過ごし方から見直す方法もあります。
時間を知らせる機能を使う場合は、通知を増やすことが目的にならないようにします。作業の一区切り、飲み物を取りに行くとき、用事を済ませた後など、生活の出来事と結び付ける案を考えてみてください。ここで示す工夫は編集上の例で、一定の効果を保証するものではありません。
安全にできる、少しの動きを選ぶ
公的な成人向けシートは、立つことが難しい方も、じっとしている時間が長くなりすぎないよう、少しでも身体を動かす考え方を示しています。自分が安全にできる範囲を確認し、立つ・歩く以外にも選択肢があることを意識しましょう。
立ち上がる際のふらつきや痛みがあるのに、通知が来たからと無理をする必要はありません。運動や動作の方法が分からない場合は医療専門職に相談し、許可された範囲から取り組みます。新しい強い運動を急に追加することと、日常の座る時間を振り返ることは分けて考えます。
仕事の配置を、動きやすく整える
可能であれば、書類を取りに行く動線や休憩の取り方を職場で話し合うこともできます。安全上必要な配置や作業効率を損なってまで、物を遠くに置く必要はありません。立ち作業が合うかどうかも個人差があるため、長時間立ち続けることを新しい目標にはしないようにします。
自宅では、家事の小さな用事をまとめて全部後回しにせず、休憩の区切りに行う工夫が考えられます。家族や同僚と取り組む場合も、できない人を急かさず、事情に応じて別の方法を選べるようにしましょう。
続け方は、記録より負担の少なさを優先
最初は「午後の長い作業の区切りで動けた」など、できた場面を短く残す程度でも構いません。歩数の順位や端末の達成表示だけで、健康状態がよくなったと判断しないようにします。体調や生活の変化を含めて振り返り、難しかった部分を小さく調整します。
動く量を増やすことが、睡眠や必要な休養を削る理由にならないようにすることも大切です。公的なガイドの目安は、生活や身体の状態を踏まえて活用する材料です。自分の一日の中で、安全に実行できる小さな変更から考えてみましょう。
確認した公的資料
資料確認日:2026年10月28日。公開資料をもとに編集した一般向けの情報です。症状や治療についての個別の判断は医療専門職にご相談ください。

