いつも下痢をしている人は5種類のがんに注意

下痢を主症状とする患者の多くは、腸全体の炎症、消化不良、細菌性赤痢などを患っています。臨床所見に加えて、長期にわたる下痢の背景には腫瘍のリスクがある可能性があり、注意が必要です。

1. 大腸がん

便秘と下痢が交互に起こることが多いのが特徴です。大腸がんの重要な警告サインは排便習慣の変化です。以前は排便が正常だった人が突然排便回数が増え、肛門が膨張したように感じたり、腹部に鈍い痛みを感じたりするようになります。これらは通常、大腸がんの特別な兆候です。

2. 胃がん

吐き気を伴う下痢が特徴です。臨床的には、下痢も胃がん患者によく見られる症状です。胃がんによる下痢は、通常の下痢とは異なります。上腹部の膨満感や痛みを伴うことが多く、便秘は起こりません。同時に、胃がん患者は軽い吐き気、胸焼け、食欲不振を経験することもあります。

3. 肝臓がん

原発性肝がん患者の50%は診断の3か月前に下痢を経験します。これは、肝臓がんは肝硬変を伴うことが多く、肝硬変によって門脈圧亢進症や塞栓症が起こり、腸壁浮腫、蠕動運動の亢進、消化、吸収、分泌障害、さらには下痢を引き起こす可能性があるためです。

4. 肺がん

肺がんの典型的な症状としては、慢性の咳、痰に血が混じること、胸痛などがありますが、下痢が主な症状となるケースも少数あります。肺がんが下痢を引き起こす理由は、一部の肺がん細胞がさまざまな調節ペプチドを産生できるためです。これらのホルモンは直接血液循環に入り、下痢が顕著な症状であるカルチノイド症候群を引き起こします。

5. 膵臓がん

膵島がんは、総胆管と肝門に隣接し、十二指腸、胃、結腸に囲まれた後腹膜腫瘍です。がんが腹腔神経叢を圧迫したり侵食したりすると、腹痛に加えて、下痢、便秘、胃腸ガスなどの消化管症状も現れ、下痢の際には便が油っぽくなります。